控訴審では、大友社長3通、村上専務5通、西内常務2通、安田公認会計士2通、露木公認会計士1通、南方公認会計士1通、宮下公認会計士1通の合計15通の宣誓供述書と本多弁護士の非宣誓供述書1通が証拠提出され、検察官はそのすべてを不同意としました。これを受けて大友・村上・西内並びに安田公認会計士の証人尋問が実現し、これらの証人はことごとく私の粉飾決算に対する共謀がないことを証言しました。また、大友・村上・西内の三名は、事実と異なる供述調書に署名したことを認め、とりわけ大友と西内両人の控訴審証言は、一審での彼らの証言が検察官との40回から50回に及ぶ証人テストにおいて検察官作成のストーリーを丸暗記させられたものを証言したという衝撃的なものでした。
この結果、中間決算の粉飾共謀の日とされた平成14年7月18日の会議には、共謀の相手である開発氏は出席していないことが立証され、また、本決算の共謀の日とされた平成14年11月7日には、粉飾の共謀どころか、私が共謀の対象たるファースト・マイルの買収そのものに反対していたことも立証されました。さらに本件粉飾の共謀の報酬とされた1千万円の現金にまかれていた帯封の証拠開示が行われ、この現金の授受の時期が本件決算より1年も前のもので、粉飾とは無関係であることも立証されました。
検察官の有罪立証の事実関係のすべてが崩されたのですから、今度こそは無罪と確信したのですが、それでも控訴審判決は有罪でした。控訴審判決は、特定の共謀の日の事実認定には触れることなく、開発と大友が共謀し、大友と私が共謀すれば、本件粉飾の共謀は可能であるとし、また、本件で使用された大友振り出しの小切手に即時換金性がないことを私が知っていた以上粉飾の認識はあったはずと断定し、そこで証拠としては、弁護人が私の保釈を得るために一部同意をした大友らの供述調書の同意部分が取り上げられました。また、弁護人が多々論じた私の無罪を立証する多くの論点については、「要証事実には距離がある」などとして一蹴されてしまったのです。
もとより検察官の主張によれば、公認会計士である私が粉飾の共謀を行った動機は、遅くとも平成13年夏ころ大友・村上より株価操縦を打ち明けられてそれを黙認したからであり、その粉飾共謀の謝礼として1千万円の現金を受領したというものでした。控訴審の公判の結果、遅くとも平成13年夏ころの株価操縦の告白はその事実が否定され、また、日銀統一番号の照会により現金授受と粉飾決算の因果関係も否定されました。私には自白調書もありません。私には自白もなければ動機もなく、アリバイだけがあるのです。しかも本件はそもそも粉飾ではないとする私の主張に、検察官は反論するどころか同意をし、さらに検察官の有罪立証のストーリーはことごとく崩壊しています。これで刑事訴訟法に定める「合理的な疑いを超える有罪立証」がなされているとは、私には到底信じがたいのです。控訴審までの裁判を経て、私は現行司法に対する言いようの無い絶望を感じました。
—ええっ、これって事実なのかよ。これが本当だったら、トンデモナイ正義もあったもんだ。詳しくは以下の本に書いてあるみたい。
公認会計士vs特捜検察
http://bit.ly/64gBwq
(via kashino)