…2)労働者の自発的な転職を容易にする。
…ゆえに2の実現は、大企業の経営者の決断により実現可能です。実現の為に、大企業は即戦力の転職者の随時採用を優先した採用制度へ切り替え、来年以降の新卒学生の採用を一旦中止します。大企業から大企業への転職が可能になれば、社内に燻っている有能な社員の転職が年々増大します。企業自身が転職を主な採用源とするならば、企業年金のポータブル化も、企業自身で実現方法を考えるでしょう。
即戦力の転職者の採用面接は、現場の仕事を熟知していない人事部ではできませんから、採用の権限はだんだんと現場へ降りて行き、最終的には募集や採用条件の権限は当該部門が持つ事になると考えます。このようにして採用の権限を現場が持つようになれば、面接者の業務能力の判断が比較的容易になりますから、実力のある労働者であれば、中小企業から大企業への転職の道も開け、労働市場が柔軟性を高めます。
—よくわからないのだけれど、文系の職場ってそんなに転職が難しいのか?
僕が体験的に知っているのはITのソフトウェア業界、それもネットの業界になるのだけれど、ある程度のスキルと経験のあるエンジニアなら、日本でもYahoo!とかGoogleとかの大企業に中小企業やベンチャーや零細やフリーからかなり楽に転職できるけれど。むしろ、大企業の方が優秀なエンジニアが小さな会社に流出していて困っているのだけれど。
ITのネット業界がそういう状況なのは、経営者の決断云々じゃなくて、日々テクノロジーが移り変わっていくし、競争が盛んな分野だからに過ぎないのだけれど。規制の少ない競争の激しい分野なら、ある程度のスキルがクリアされているような人材はどの企業も喉から手が出るほど欲しいものだよ。
それが実現できないのは、その分野が成熟していて成長できなくなっているからじゃないのか?問題は、そういう成長が期待できなくなったセクターや企業群を成長する分野に転換させたり退出させたりするような働きをどうやって市場に持たせるか、ということじゃないの?そして、いずれにしろ成長できない経済主体は淘汰されるのだけれど、淘汰が行われる時期がズルズルと長引いた場合はハードクラッシュするし、そうじゃない場合はある程度余裕をもってクラッシュできるというだけじゃないの?
まあ、いずれにしろ、個人としてできることは当たり前のことしかなくて、常に金に結びつく知識と技術と実績とシグナリングを身につけていくというのだけれどね、理系にしろ文系にしろ。少なくとも最低限のレベルでは本屋で購入できる本を読んで勉強できる類のことはできなければいけないよね。例えばwebエンジニアなら一人でVPSのサーバーを構成しその上に乗せるwebアプリが書けるとか、英語が必要な職場なら900を超えるTOEICの点数は余裕にもっているとか。それもできないのに転職できないのは労働市場が硬直しているからだなんて主張するのは、それどんなに自分の努力を棚に上げているんだよということだね。
あと、日本の一流大学出身というシグナリングについて一言。現在はそのホルダーがあまりに多く市場に溢れていて、需給バランスが崩れているために、かつての価値に較べて著しく毀損していることは、高校生以下の若い人たちは知っておいたほうがいい。これから増々その傾向は高まる一方だから、その下がり続ける銘柄に自分の有り金を全部突っ込むという愚行はよくよく考えたほうがいいね。自分が使える時間と集中力、興味という稀少なリソースは有限だからね。
最近色々考えることがあって、まだ考えがまとまっていないのだけど、要するに、個人が競争に向き合っていないことが一番の日本の問題のように感じるよ。
人間の能力なんて放っておくと劣化するんだよ。それはまるで下りのエスカレーターに乗っているようで、立ち止まっていると下に落ちてしまうのだよ。で、最近はグローバルな能力競争になっているから、そのエスカレーターの下り速度が高まっているのだ。最低限同じ位置に踏み止まり、そして出来るかぎり一歩ずつ登っていくという努力がないとすぐにダメになるよ。
(via kashino)
(via kashino)